修了生インタビュー(1) 林 宏行 さん

林 宏行 さん(藤村研究室)

中期経営計画メンバーとして、全社的な計画立案に関わり、MOTの知識や経験を活用

写真
修了年
平成25年9月(社会人学生)
現職
製薬メーカー 研究企画職 男性 40歳代
プロジェクトレポートのテーマ
製薬R&Dプロセスのパラダイムシフトと日本製薬企業のバイオ医薬参入の遅れに関する調査研究
指導教員
藤村修三 (藤村研究室の紹介はこちら

インタビュー

Q MOT(研究科)を知ったきっかけや受験した動機について教えてください。

 研究所から本社企画部門へ異動となった際に、上司からビジネススクールへの進学を勧められ、各大学のシラバスを検討した結果、R&Dの生産性向上を学ぶ目的では東工大イノベーションマネジメント研究科のMOTが最も適すると判断しました。

Q 試験対策(英語、筆記、面接、研究計画書等)としてどのような準備をしましたか。

 英語に関しては10年以上TOEICを受けていなかったため、過去問題集で出題内容等を確認してからTOEICを受けました。私はTOEICスコアがなかったために本学受験を半年後送りにしたため、ビジネススクール検討段階で早めに受験しておくべきでした。
筆記はイノベーションマネジメント研究科のWebサイトにある過去問の内容を確認後、公務員試験の数的推理と判断推理の問題集から類似する問題をピックアップして取り組みました。
面接および研究計画書には多くの時間は使いませんでしたが、普段の業務で課題となっている事例をまとめておきました。

Q 学習時間の確保など、入学後の環境を用意するにあたり、やっておいてよかったことは何でしょうか。また、実際に入学した後にもやってみてよかったことがあれば、お教えください。

 本学入学前にはイノベーションマネジメント研究科が実施しているキャリアアップMOTプログラム「エッセンシャルMOT秋季コース」を受講していたため、事前準備は特にしませんでした。入学後には、最初の半期は受講単位数を多くはせず、土曜日開催の科目の履修を中心として仕事との両立に無理がかからないようにしました。

Q 履修科目のプランはどのように立てましたか。

 まずはシラバスと開講予定を確認し、最後の半年はプロジェクトレポートに集中したいと考え、1.5年で必要単位数をそろえられるようにプランを組みました。多くの単位を取ることは考えず、じっくりと取り組みたい科目と自分の幅を広げるための科目を選んでプランを立てました。

Q 印象的だった科目や先生についてお教えください。

 藤村教授のR&D戦略と中村教授の技術者倫理とリスク管理です。普段の業務では意識せずになんとなく使っていた言葉や常識として捉えていたことが、自分の中でほとんど理解されておらず、これまで考えることを放棄していたと何度も気付かされました。

Q 授業やゼミでは具体的にどのようなことを学びましたか。

 効果的なR&Dの在り方を学びたいと考えていましたので、R&D戦略、R&D組織、イノベーション関連の講義を中心に受講しました。これらの講義やゼミを通じて、思い込みや断片的な事例に偏らず、事実ベースで論理を構築していく重要さを何度も繰り返して学びました。

Q プロジェクトレポートにはどのようなテーマで取り組みましたか。どのようにテーマを決めたか、どのように研究を進めたかなどとあわせて、お教えください。

 プロジェクトレポートのテーマは、自分の業界におけるR&D関連について取り組みたいと考えていました。藤村教授からは、最初に自分の業務を説明してみなさいと指導を受け、まずは自分の業界がどのように成り立っているのかを理解することから始め、様々なデータを集め、ゼミで発表する中で研究の方向性が見えてきました。ゼミには、様々な業界の方がいましたので、その対比で自分の業界の特徴を理解する助けになりました。

Q 仕事や家庭と学業の両立にあたって、どのように工夫しましたか。

 仕事に関しては、可能な限り課題やプロジェクトレポートを業務内容に即したものとして、両方に役立つ形としました。

Q 在学中に学んだことなどで、他にもありましたら、お教えください。

 年齢、経歴、職種が異なる非常に多彩な方が集まっており、業務とは違う形で交流が持てたことはとても良い刺激になりました。

Q 在学中や卒業後に、ご自身のキャリアにどのような影響がありましたか。

 自分の経験した業界以外の知見、MOTの学びにより、物事に対する見方や考え方の幅が大きく拡がったと感じています。業務では、中期経営計画メンバーとして、全社的な計画立案に関わることとなり、MOTの知識や経験は大変役立ちました。

Q ご自身の学生生活を振り返って、学業など入学前の目的は達成できましたか。また、卒業後の研究活動についてお教えください。

 MOTでの学びは事前の期待や目的を達成するものでした。今はこれらの学びを自分の業務の中で実践し、イノベーションを実現したいと頑張っています。

Q 受験を考えている方へのメッセージをお願いします。

 とても大変な毎日となりますが、必ず得るものがあると考えて是非挑戦して下さい。

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